ようちえん日記

園長の独り言(令和6年11月)

2024.11.01
今年も暑い夏であった。
 子供達は何時も元気だ、遊具で、砂場で、運動場で、笑い声や賑やかな喚声で暑気を彼方(かなた)に飛ばす。制(おさ)えの効かぬ程の熱気は、見て、感じて飽(あ)きぬ、好奇心が数有る落胆に勝(まさ)る瞬間でもある。
 親も教師も子等の健(すこ)やかな成長と安全を願うは、今も昔も変らぬ常である。
 2300年程前、人の徳を世に問うた人が居た、園児達も馴染(なじみ)となっている。
仁(じん)―惻隠(そくいん)の心…思いやり
義(ぎ)―羞悪(しゅうお)の心…悪を憎む
礼(れい)―辞譲(じじょう)の心…譲(ゆず)り合い
智(ち)―是非(ぜひ)の心…善悪(ぜんあく)を
見分ける智恵
孟子(もうし)の作である
今年の夏も夏以上に暑い子供達であった。


園長の独り言(令和6年5月)

2024.05.01
糸山の横に波止浜湾が在り、何社かの造船所が並ぶ、大型のクレーンが高さを競い、所狭しと林立する様は、丸で戦いに向う侍達が剣先を天に突き上げ、正に鬨(とき)の声で鎮(しず)まった朝の清気を目醒めさせんとしている、“堂々の陣容”でもある。 観(み)て飽(あ)きぬ今一つの想像は、大鷲(わし)が獲物を掴(つか)み、自らの威と強さを誇示するが如くに、もたげた頭で周りを睥睨(へいげい)しているのである。
 やがて若き兵(つわもの)共の操舵(そうだ)で、世界の“七海八陸”を疾駆し、自らの夢と、今有る若さに挑むのである。
 左右に奮迅(ふんじん)したクレーン達も旅立つ我が子の無事と活躍を親の如くに祈るのであろう。
 “つわもの共が夢の跡(あと)”と別れを惜しむ一ト刻(とき)とて無く、次を待つ新造に備(そな)えるのである。今治の雄壮な“男景色(おとこげしき)”の一つに四月の朝陽が眩(まぶ)しい。


年長児・親子遠足

2024.03.01
年長児が親子遠足に行きました。

親子遠足は役員さんが計画・準備して下さいました。
全日が雨天だった為、行き先が変更となりましたが、
役員の皆様が用意してくださったゲーム等で
とても楽しい時間を過ごすことができました!

みんなで食べるお弁当、美味しかったね。

大好きなご家族やお友達と一緒に
幼稚園最後の行事を無事に終えることができました。

保護者の皆様、ご協力ありあとうございました。

園長の独り言(令和5年12月)

2023.11.24
月曜と金曜に子供達は正座をする。天と地の間に自らを置き、“姿勢を正す” 続いて “心を正す” と5分程の剣道の前に、皆んなで座して声を和する。
 天の気を己(おのれ)に通し、丹田(たんでん)で受け、地に送る。
 日本の“道文化”(茶道、華道、書道他、武道等)の基本の一つがその正座であろう。重心を地に据(す)え、心を大気に鎮(しず)め、自然を呼吸するのである。“以心伝心”という自然との会話でもある。世に出て未だ3才~5才だ、解らなくて良い、やっている私とて解っている訳では無い。“自分で呼吸しているのだ” と今、在(あ)る現在を慈(いつく)しめば良い。又、人(成人)として、時の流れに“正座した”、“呼吸した”と憶(おも)い出す一瞬が有れば、それも愉(たの)しい事ではないか。正面に座礼の後、児童は立って、竹刀(しない)を正眼(せいがん)に構(かま)え、上段から中段に10本を振り下ろし、“天の気” を縦に切り揃える。次の一本を気合いで束(たば)ね、束ねた大気を己に木霊(こだま)させ、次の10本は跳躍素振(ちょうやくすぶり)しながら11本目の気合で、気を天地に返すのである。

園長の独り言(令和5年10月)

2023.10.01
夏が去(ゆ)く。秋の気配を朝夕の風の涼しさに乗せ、たんぼの畦(あぜ)道を季節が通り抜けて行く。
 昨年切った楠(くす)の木が爆発する如くに、若葉を繁らせている。重なる濃さが園庭、西一角より雄叫(おたけ)ぶが如くに勢を見せている。園庭では運動会の練習で児等が吹き出る汗を左右に飛ばす。その走る姿に呼応するが如くに青葉が手を振っている。秋の興宴(きょうえん)である。
 又、食欲の秋でもある。食べて子は寝る。明日のエネルギーを造(つく)ってヤル‼ と言わん許りに寝る。個性も自立も一緒くたんに夜が造る、朝が鎮(しづ)まった子等を起こす。“おはよう‼”では無い、“ごはん‼だ”と子供の眼が母に訴える。自分の朝を鎮めて子等は家を出る。虎岳の一日が始まる。
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