ようちえん日記

園長の独り言(令和5年12月)

2023.11.24
月曜と金曜に子供達は正座をする。天と地の間に自らを置き、“姿勢を正す” 続いて “心を正す” と5分程の剣道の前に、皆んなで座して声を和する。
 天の気を己(おのれ)に通し、丹田(たんでん)で受け、地に送る。
 日本の“道文化”(茶道、華道、書道他、武道等)の基本の一つがその正座であろう。重心を地に据(す)え、心を大気に鎮(しず)め、自然を呼吸するのである。“以心伝心”という自然との会話でもある。世に出て未だ3才~5才だ、解らなくて良い、やっている私とて解っている訳では無い。“自分で呼吸しているのだ” と今、在(あ)る現在を慈(いつく)しめば良い。又、人(成人)として、時の流れに“正座した”、“呼吸した”と憶(おも)い出す一瞬が有れば、それも愉(たの)しい事ではないか。正面に座礼の後、児童は立って、竹刀(しない)を正眼(せいがん)に構(かま)え、上段から中段に10本を振り下ろし、“天の気” を縦に切り揃える。次の一本を気合いで束(たば)ね、束ねた大気を己に木霊(こだま)させ、次の10本は跳躍素振(ちょうやくすぶり)しながら11本目の気合で、気を天地に返すのである。

- CafeLog -