ようちえん日記

園長の独り言(令和5年5月)

2023.04.29
令和5(2023)年5月
TVのコマーシャルで“おいしくなーれ”と言い乍ら、コーヒーを豆を煎(い)ってうまそうに喫(の)む一コマが有った。豆自体は左程甘くは無い、砂糖や蜂蜜で甘くなる。それを使わず、所謂(いわゆる)ブラックでは脳からの指令で舌が甘く感じさせられるのである。
 子供達とて同じである、出来ない事も“あなただから出来るの‼”との母の言葉に子等は酔う。“私は万能か‼”とまで意識も変える。“応(お)う,天下人(てんかびと)にまでも登ってやる‼”と淡い希望や夢にも自らを繋(つな)ぐ、“無敵の自分と今”が座して前を見ている。
 母の笑顔は如何(いか)なるビタミン剤にも勝る栄養源である、手を伸ばせば直ぐ届く所に在(あ)る。つい此の間の十月十日(とつきとおか)も母の胎内に青春時代を共に鼓動(こどう)した仲だ、笑い方まで似て来るのである。
 “念ずれば花開く”と愛媛の詩人も詩(うた)った、“そう成る”と言葉して、信じて、待つ……。と言う事なのだろう。子等の眼が爛(らん)と輝く春盛(さかり)である。

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